クロマチックハーモニカを聴く

友人にハンバ強制的に勧められfacebookに登録しているが、懐かしい友人に出会って「まだ生きていたの?」と、言われるのが嫌で本名の下の名前をわが家のはるか遠い先祖の名前を勝手に使用している。
時代劇に出てきそうな名前なので楽しい。が、おかげで友達が限りなく少ない。
しかし、facebookは有権者との連絡網として活用している市議・県議のみなさんの為のSNSではないかと思う。友人の市議は300人も友達の輪を作っている・・・そんなに居るわけないのに

そんな懐かしい友人と共に小学5年の時にハーモニカクラブに入っていた。目指すは県の大会で来る日も来る日もハーモニカを口に当てて吹いていた。くちびるが痛くなったことを思い出す。
そして、念願かなって20人の大所帯で大会に駒を進めた。
演奏曲は「ドナウ河のさざなみ」だったか「クシコスの郵便馬車」だったように思うが、定かではない。

この年になって・・・日長な生活が来ればハーモニカなどを手にとって吹いてみようかと思っています。三つ子の魂で吹けるとは思うのですが・・・
大会にでた記念に父に半音が吹けるハーモニカを買ってもらったことがあるが、うまく吹けなかった記憶がある。

最近・・・
半音が吹けるクロマチックハーモニカを事あるごとに聴いている。
南里沙さんの吹くクロマチックハーモニカには哀愁が漂い海辺に座っているような感覚になる。
心が穏やかになるのであろうか。

老いたる証拠なのか

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森沢明夫「虹の岬の喫茶店」 ★なし

Misaki

書評を読む前に帯の紹介文に惹かれた。
≪この店に通いたい。僕はどうやら物語の魔法を掛けられたらしい≫

森沢明夫「虹の岬の喫茶店」

愛する人が最後に描いた壮大な虹の絵。
雨上がりの虹を求めて岬の突端に開いた、ちっちゃな喫茶店・岬カフェの主人悦子さんがこの本の主人公。

場所は・・・富士山が見える太平洋沿岸となる。
喧騒がこだまするトンネルを抜けると明るく視界が広がる。
トンネルを抜けて50メートルも走ると、岬に出る唯一の道路は視界から消える。
「おいしいコーヒーと音楽♪ 岬カフェ ここを左折」の小さな看板は見過ごされ、岬カフェは今日も静かな時間が広がる。


四季をテーマに第6章からなる。
人それぞれの思いが岬カフェで交錯する

初老の悦子さんは大のコーヒー通。とびきり美味しいコーヒーをお客さんの人生に重ねあわせて音楽を選らび、時には寄り添いながら人生を振り返り希望を与える。
そんな悦子さんは、右の前脚を失った犬のコウタロウと共に日々を暮らしている。

書評にはこんな文章が書かれていた。

トンネルを抜けたら、ガードレールの切れ目をすぐ左折。雑草の生える荒地を進むと、小さな岬の先端に、ふいに喫茶店が現れる。そこには、とびきりおいしいコーヒーとお客さんの人生にそっと寄り添うような音楽を選曲してくれるおばあさんがいた。彼女は一人で喫茶店を切り盛りしながら、ときおり窓から海を眺め、何かを待ち続けていた。その喫茶店に引き寄せられるように集まる人々―妻をなくしたばかりの夫と幼い娘、卒業後の進路に悩む男子大学生、やむにやまれぬ事情で喫茶店へ盗みに入った泥棒など―心に傷を抱えた彼らの人生は、その喫茶店とおばあさんとの出逢いで、変化し始める。心がやわらかさを取り戻す、感涙の長編小説。

とある。
・・・が、読み進めているうちにうんざりしてくる。

意味を理解するには難解な漢字がいたるところに出てくる。その一部を紹介すると
春宵(しゅんしょう)
寂寞(せきばく)
胸裡(きょうり)
悪罵(あくば)
憂苦(ゆうく)
静謐(せいひつ)
大多数の読者の方は理解されているとは思いますが浅学なる私は、読めないし意味も分からない。純文学を唱える小説であれば納得もするが、内容的には、とても軽い小説であります。

章立てとして唐突なプロローグではじまるが、中身が薄くエピローグのないままフェードアウトしてしまう。

章立てごとに悦子さんに絡む人々のその後はどうなっていったの?
売れない陶芸家が焼いたマグカップ 強盗に入った研ぎ職人が置いて行った包丁
就職できずにフリーライターになった情けない男 甥の浩司がバンドするために手作りしたライブハウスのその後は? 
いつの間にか、長い中略があって、いつの間にか、結婚して小学生の子どもがでてくる。
何が・・・どうしたの・・・喧嘩別れした仲間との再会は、あったの?

音楽のセンスも良いとは云えない
スピッツ「春の歌」
ケルティック・ウーマン「アメイジング・グレイス」
ビーチボーイズ「サーフィン・サファリ」「ガールズ・オン・ザ・ビーチ」
ゴスペル「ザ・プレーヤー」

など。

こんな文章がある。

着替えを済ませ、洟をかませ、「痛い、痛い」と文句を言われながら・・・

「洟」 は読めなかった。

章立てごとに、数ヶ月やら数年経過しているような章立てになっているが
悦子さんの美味しいコーヒーを飲んだ人たちのその後は、どうなったのかな
希望を与えたんだから、与えた希望がどうなったのか知りたいよね。
そんなことは、読み手が勝手に想像しろ!と、云ったような小説です。

帯に釣られて読んでは見たが・・・
★を付けることも憚れる小説でした。

大外れ。

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2012年。ひと晩で積もった雪

ひと晩で100センチも積もった妙高市新井の大雪。

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黒野伸一 限界集落株式会社

Gennkai

農業の再生

少子高齢化で過疎が進み、限界集落と呼ばれる集落で食料自給率の下がったいま農業を再生させる。

財務に強く、企業再生を手がけてきた主人公多岐川優は、仕事人間で家庭を顧みない典型的な企業戦士なんだが、家庭をお座なりしてきた罰で妻は子どもを連れて出ていった。
精神的にも落ち込んだ主人公は、都会に疲れて、祖父が守ってきた山奥にある集落にBMWでやって来る。
まぁ、田舎暮らしって、のんびりして良いだろうな~と安易な気持ちでやって来たのです。
ところが、この集落は殆どの人が65歳以上の高齢者で占められていて、田んぼや畑が年々先細りしていく俗に言う限界集落。

祖父が残した家屋で2~3日生活して都会に戻る予定が・・・
就農研修で若者たちが鍬や鎌を使って土いじりをしているのを眺めて、企業再生に力を注いだ過去がメラメラと燃え上がるも、畑や田んぼに自ら触ることはしない、なにしろ虫が大嫌いときている。

地域の役場からも冷たい扱いを受け診療所はなくなり、郵便局はとうに廃止され、交通手段であるバスまでもが廃止された。そんな集落は滅亡への一途をたどっていく。

休耕地がバラバラになっているのを統一しませんか?
思い思いの作物を作るのではなくて、消費者が欲しい物を作りませんか?
ここは、一旦お米は止めませんか?
旬の時期が少しずれる高地野菜に特化しませんか?
融通の効くJAは便利だが、なんでも高値で販売するJAとの取引を止めませんか?

そうだ、会社を作りましょう
ではじまった限界集落株式会社。

都会で落ちこぼれた若者にネットの強みをいかんなく発揮してもらい、キャラクターを作り、形が不揃いのクズ野菜を販売する。
地元への販売を止めて、市外・県外にでてフレッシュな減農野菜を売り込み、少しずつ手応えを感じる。

里山の復活。
農業の素晴らしさを訴える。

話がテンポよく進むサクセスストーリーです。
アッチコッチの恋愛に嫉妬も織りまぜながら、話は進んでいく。

約4時間ほどで完読。
★★

現実に、限界集落の場所を知っています。
昔から屋号を持った集落です。いまこの集落は町の小学生が里山体験で訪れる自然豊かな場所です。雪深い集落は辛い日々があります。
小説のようにホイホイと進めば良いのですがね・・・

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2012。赤富士に祈る。

Nenga

復興元年となった2012年。

世界の奇跡と云われた戦後の焼け野原ニッポン。
再び、奇跡は起きようとしています。

一所懸命頑張ることは・・・脳を働かせ、体を酷使し
みなぎる汗は若返りの秘訣でしょうか。

狛犬のようにあ・うんの呼吸が素早い行動となり
復興の早道ではないかと思うのです。

Togakushi

蕪でも食べて力を付けましょう

Letter2011


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ほぼ日手帳を完走した。

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手帳を使い切った。

幾度となく挑戦した手帳。
白い手帖が好きなんだ!と、空白を残した手帳の数々。
それでも、懲りずに毎年手帳を買い続け、今年こそはとペンを走らせる。
1月2月は意気込みがみなぎり、平凡な日々の行動をネタにして書き続けた。
しかし・・・
春めいた3月頃になると、虫も陽気に釣られて騒ぐように仕事も忙しくなる。
トートバッグに仕舞い込んだ手帳を取り出す時間も暇もない日がつづく
行動を記憶して、帰って書こうなどと思っていると、手帳を取り出すことも忘れている。

いつの間にか、バッグの中のお荷物となり陽の当たらない隅に追いやられる。
時おり、ネットショッピングで買った明細が書き込まれる。
そうそう、忘れてはいけないカードの引き落しの金額が書き込まれるが・・・
確認することはあまりない。

そんな年が、何年も何年も続いた。

それが、2011年。の今年はスタートが良かったのかスムーズにペンが走り
書きこまれていった。

3月11日には、日本全国を震撼させた未曽有の大震災の体験が細かく記述された。
記述の一部を拾うと

地震で津波が三陸沿岸を襲った。

八海丸キャップテン宅で設定の修正をする。
2時46分。23インチのモニターが歪んで見える。
天井の蛍光灯を見ると大きく揺れている。
まだキャップテンは気がついていないので、キャップテン?地震で揺れていませんか?と聞く。
キャップテンはようやく気がついて、これは大きいな~と玄関の戸を開けると玄関先に止めてあった私の車が前後に大きく揺れている。
蛍光灯をみると天井にぶつかる勢いで揺れている。
これは、大変だ!
すぐにTVのスイッチを入れると、ヘリコプターからの中継で津波が押し寄せてくる瞬間を捉えていた。逃げ惑う車の列やらが映し出されている。
画面が切り替わり、コンビナートで火災が発生して大火になっている。

---中略---

日本はどうなっていくのか
心臓がドキドキして凍りついた。

手帳の話に戻ろう。

第一関門の3月4月を乗り切り、手帳にはランチのイラストが描かれた。
映画に行くと、チケットの一部を切り取り、手帳に貼り付けられ評価の★を記入した。
桜の葉っぱが栞となって挟まれ

6月頃から愛猫の姫の様子が平常ではなくなり、姫の行動を細かくチェックして詳細に書いた。
お盆期間はどこに行くこともなく24時間を姫と過ごしたが、お盆を過ぎた8月17日に姫は死んだ。

空白がなくなり字で埋め尽くされた手帳は夏を過ぎると、ますます元気になり
晴れて12月に突入した。
11月に入ると2012年の手帳が手元に届いたが、2011年の手帳は勢いを増して書き進んだ。
2012年の手帳は2011年の12月から書けるようにページが設けられているが、2012年を手にすることもなく2011年の手帳は順調に進んで行った。

ついに12月31日にを迎えた。

12月31日にはこんなことを書いた。

ほぼ日手帳の術中にはまって六年目。
最後の日を迎えました。

今年はいろんなことが重なり辛い日々があった。
3月に起きた東日本大震災は終生忘れることはできない。
念願だった絵の教室にも通い始めた
ヨガの教室にも通ったが3回で挫折した。アマゾネスに囲まれた時間だった。
8月には20年連れ添った姫が死んだ。
毎日、骨壷に手を合わせて「姫!神さまの手伝いをしていますか?」と、聞く。

この辛かった年を踏み台にして来年は一歩上に上がると良いな~
来年は、大和魂が世界の注目を浴びるように・・・。

と、書いた。

六年目を迎えたほぼ日手帳はついに完走した。
365日。乱筆乱文ではあるが1日1日を記録することができた。
・・・が、はったりや嘘が書いていない!と云う保証はない。
ので非公開とする。

来年のほぼ日手帳も完走できると良いな~。

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南天の実で大雪予報

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寒波大襲来でひと晩で60センチもの雪のお土産を持ってきた。
雪のお土産なんて、ちっとも嬉しくない!
それどころか大迷惑であります。

しかし、この雪。
気象庁に頼らず、民間の大雪予報が当たっていたことを証明しています。

なんだか暖かい12月のはじめ。今年は木枯らしも吹かなかったような・・・
雪なんて降りそうもない春めいた暖かい日が続くある日に

雪のないクリスマスやら正月を迎えたいなぁ~と聞こえ、そうだそうだと笑い声が響く。
笑い声が響き渡る中で、ひんやりとした言葉が追っかけてきた。

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いや、今年は例年以上の大雪になるよ
庭にある南天の実がブドウのように房を付けて大きくなり大量に実をつけている。
南天の実が異常に増えると大雪になると昔から云われているし

積雪の予知は、カマキリだけではなかったようだ。
カマキリが作る巣の位置によって雪の量を測るのは知られた話で、カマキリの巣は雪に埋もれることは決してない。雪の量を感じ取って卵を産み付ける高さを決めていると云われている。

さてと、南天の実で雪の深さを測るのは、地元では有名で暖冬だと思っていたこの冬が大雪の予報に早変わりしてしまった。
南天の実だって間違いはあるだろう・・・と、思っていたのは雪国の歴史を知らない私だけだったようです。

本格的に降り始める1月2月を待たずしてドカ雪となってしまった。
先の思いやられる雪景色です。

ところが・・・
ここで、追い打ちをかけるような大雪情報がもたらされた。

今年は、例年以上にカメムシが発生して困ったと。
カメムシが洗濯物に付着して、取り払うのに難儀したと・・・
このカメムシは、南天の実と同じく雪の量を測る大事なサンプルであると聞いた。

カメムシの大量発生は間違いなく大雪です。それも100%の確率で・・・

南天の実にカメムシと、易占でも当たれば八卦の確率80%なのに、100%の大雪予報とは、辛い日々が待っているようです。3月までは死の彷徨が続きます。

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幻想的な妙高山。
左端の山は長野県の黒姫山。

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いちげん客

Miwa

港の見える丘公園には、昭和初期を思わせるような建物が静かに佇んでいる。その昔、遊郭が軒を連ね、木野工「襤褸」を思い起こさせる待合が突如として現れる。人力車が慌ただしく交差する店先には家紋の入った大きめな暖簾が風に揺れ、立ち塞がっている。秘密をもった異空間への扉となっている事を思わずにはいられない。

「お待ちしておりました」

女将のお出迎えに背筋が伸びる。玄関はキチンと整理され、他にお客がいる気配が感じられない
あなただけの空間を用意致しました・・・と、耳元で囁かれているようだ。

迷路になった廊下を進むと、隠れ庭園とでも云うのか、少し広めの中庭には周りをコケに覆われた大小の石が池を取り囲んでいる。中庭の奥に目をやると、石垣の向こうには樹齢200年は経っているのであろうか、美しく形どった松が借景となって風流を醸し出している。
池には、数十匹の錦鯉が優雅に泳いでいる。
下世話な気持ちが脳裏をかすめる。「一匹・・・何十万とするのかな」

「こちら、松の間を用意させて頂きました」

仲居に案内され部屋に入る。
八畳ほどの部屋には、季節の花が活けられ、床の間には読むことも困難な漢詩が「俺の詩が読めるか?」と、睨んでいる。
時が時ならば・・・二間続きの部屋になっていて、襖を開けると大きな寝具で床が敷かれているのであろうか。(ΦωΦ)フフフ…、赤ら顔の男が襖に手をやる「楽しい酒じゃ・・・少し休むとするか・・・などと」誘っている。

割烹として名高いこの店の総料理長と顔見知りだったことで、予約がすんなりと取れた。
慣れない割烹やら日本料理店に行くと、何を頼んで良いのか分からず、基本中の基本であろうか、先ずは「松花堂弁当」の松でもお願いすれば、まぁ失敗はなかろう。

弁当とは云え、料理が次々と運ばれてくる。
先ずは・・・
茶碗蒸しが大好物で、何が何でも熱いうちに茶碗蒸しに手が伸びて、ひとときの幸せな気分を味わう。茶碗蒸しの蓋を取ると、ほのかにチーズの香りが漂う。

茶碗蒸しと云えば、中学1年だったか・・・仲良し4人で誕生会が行われた。私の誕生月に友人を招待し、母の作る茶碗蒸しがドンブリいっぱいに大盛りとなって振舞われた。忘れられない味となった。

仲良しだった友人3人とは高校が別々になり消息が掴めなくなったが、そのうちの2人が医者で、もうひとりは高校の先生になったと・・・風の便りで聞いた。蜘蛛が好きなので蜘蛛の便りとでもしておこう。

Facebookでも探してみようか。

 

話が弾んだ。
料理の美味しさに口が滑らかになり、身振り手振りが大きく、奇想天外の話しにはあらたな企画の糸口でも出てきそうだが、話が進むにつれて誇大妄想が部屋中を襲った。まるで異空間のこの部屋が五里霧に包まれているような・・・。
笑いに包まれた。

美味しい料理に舌鼓を打ち、時間を忘れた楽しい会話も終わりを告げる。
余韻が残る。

迷路になった廊下を戻ると、車寄せに車が用意されている。
「またの、お越しをお待ち申しあげます。」
女将の言葉に、いちげん客として見事合格したのであろうか。

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B級グルメを食す

日本海沿岸を走り抜ける国道8号線。
勤労感謝の日の祭日とあって大型トラックの往来は少ないようだ。賑わった海の家は、喧騒は夢のように去り、誰もいない浜辺は静かな時を刻んでいる。
寒風に負けない男たちは、小さな波を求めてボードに跨り沖へ目指している。
冷たかろうに・・・。

友人に誘われて糸魚川まで足を伸ばしている。
糸魚川市に入ると、糸魚川を取り囲む山並みは白い帽子を被っている。
雪に囲まれた冬が目の前に来ていることを、否が応でも知らされる。

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さて、今日はと云うと・・・

全国的にB級グルメが大流行で、いまでは、どこの町に行ってもB級グルメの出陣旗がいたるところに風に舞い立っている。
ご多分に漏れず、糸魚川でも名物となったB級グルメ「糸魚川・ブラック焼きそば」を食べに行こうとなった。しかし、どうもB級グルメと言えば「焼きそば」しか思いつかないほど、焼きそばイコールB級グルメではないかと思ってしまう。

先だっても、糸魚川のブラック焼きそばに対抗して、上越ではホワイト焼きそばと銘打って、狼煙をあげた。黒白ではカッコも付かないだろうって、赤倉では名前にちなんだレッド焼きそばを打ち上げた。これで、紅白に黒が入って巴合戦となった。
ただ、合戦に参加するのは良いのだが・・・、どれも焼きそばなんだな~。

糸魚川市のパンフレットを見ると

おいしい食の宝庫・糸魚川の飲食店などの有志が創作した「糸魚川ブラック焼きそば」が、糸魚川市内の飲食店で提供されています。
 「糸魚川ブラック焼きそば」は、中華麺に新潟県産のイカとイカ墨を加えて作る料理で、その真っ黒な麺が味覚と視覚に強烈なインパクトを与えます。イカ以外に使う具材や、味付け(ソース味、塩味など)は店によって異なり、それぞれの店ならではの味を楽しめます。
 提供する店の店先には「糸魚川ブラック焼きそば」と書いたのぼり旗が設置されていますので、それを目印に是非ともご賞味ください!

とある。

早速行ってみよう。
人気店の月徳飯店に入った。地方の大きな中華料理で店内は満席、順番表に名前を書いて待つこと10分ほどでカウンター席に案内された。ここからは、厨房が丸見えで楽しい。
祭日で、混み合っている店内と、忙しく動きまわって料理を作っている厨房の戦いを高みの見物と洒落込んだ。
店内を見渡すと、オーダーは受けたが、料理が運ばれていない席がたくさんある。厨房で何かトラブルでも起きたのかな?と、不安になる。

厨房では、ウエイトレスのみなさんに笑みがこぼれた。
厨房の奥から、話題のブラック焼きそばが次から次へと並べらた。レシートを握りしめたウエイトレスは、素早くトレーにブラック焼きそばを乗せて運んでいる。次から次へと・・・。
みなさんは、ブラック焼きそばをお待ちだったようで、食べる時にイカスミが飛び散らないようにエプロンを掛けている。
ウエイトレスの説明も後回しにして、黒く固まった焼きそばの中に箸を入れて掻き回し、やおら口へと運んでいる。さぁ~最初のひと口で、どうだ!この味は!
みなさん、顔を上げずに黙々と黒く染め上げた焼きそばを食している。
美味しいのか・・・、それとも不味いのか・・・
判断が出来ない。

そんなこんなしているうちに、カウンターの私の席にも名物ブラック焼きそばがドンと置かれた。
これが、B級グルメか これが、糸魚川名物ブラック焼きそばなのか
黒く輝いた焼きそばの上には薄い玉子焼きが乗せられ、縦横一杯にマヨネーズが引かれている。

先ずはひと口・・・

甘い!
それも、味気のない甘さが口元に広がる。ただ黒いだけ・・・
焼きそばの麺は、太くてなんだか伸びきっている。うどんの太さと蕎麦の太さの中間ぐらいであろうか、焼きそばの中にはイカのリングが入れてある。イカリングを食べてみるが、これもイカスミの無味に押されてイカの食感がなくなっている。

途中で、食べるのを止めようかと思った。
お隣で黙々と食べていた友人も、箸が止まっている。

「このひと口が進まない・・・」と、お手上げ状態。

店内を見渡し、ブラック焼きそばを食べたお皿をみると、みなさん完食されている。
ここは、礼儀として完食するのがマナーのようだ。

ラー油をかけて、ようやく 完食!
しかし、不味かった。
B級グルメではなくて、D級グルメではなかったのでしょうか。

お店の看板をパチリと写しましたが、アップするのは遠慮致します。
と云いつつも、口コミの評判は良いのですから、不味いと感じた、私の口がどうもおかしいようです。

しかし、次回はご遠慮申し上げます。

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メザシで一杯

七輪で焼くメザシの香りが漂ってきた。
メザシで一献!
俳句の中で、一番好きな句がある。

    木枯らしや メザシに残る 海の色 

                                        芥川龍之介


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