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道連れの猫

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林えり子氏のエッセイに「道連れの猫」がある。

「愛猫の看取りたる夜の長きかな」

愛猫つぶ子が猫年齢20歳(人間で云えば100歳を越える高齢猫)になって胸水症で呼吸困難になり、酸素ボンベを用意して、食欲もなくなったので水とミルクをスポイトで与えていたが、眼に見えて痩せていき可哀想だったと・・・。

「病猫の屈背ごつごつそぞろ寒」

その日は、買い物に出た際、忘れ物に気づきました。部屋へトンボ帰りしたとき、ふいに、今日は一日中つぶ子のそばに居ようと思ったのです。彼女の傍らに座り、背を擦りながら思い出話をたくさんしました。
思えば、この二十年間、どれだけたくさんの仕合せをつぶ子によって与えられたことでしょう。その恩返しをいまさせてもらっているのだと痛感しました。
この日、私ははじめて、猫の涙をみました。つぶ子の目が涙で潤んでいました。

そして、臨終まぢかの午後11時に、見舞いに来た友人が帰るわね、と云った時につぶ子の病状が急変しまう箇所があり、愛猫つぶ子の思い遣いだったのでしょうか・・・
臥せていたつぶ子が立てなかった脚をシャンと伸ばし、著者の懐に飛び込むんです。
「元気になったの!つぶ子!」しかし、抱きしめられたのは、ほんのわずかな時間。
臥せていた場所に戻り、身を捩じらせて息絶える。
丁度、その日は父の命日でもあった。と記されている。

「二十年道連れの猫逝きて冬」

私にも永年連れ添った愛猫「姫」がいて15年の歳月が流れてきました。
内弁慶で外出嫌い、その上、放浪の旅に出て行った妹には大声出して怒って威張っていました。しかし、妹が他所の♂猫とのあいだに産んだ5匹の猫には親猫の ように舐めて毛繕いをして可愛がっていましたが、生まれた猫はすぐに里親が決まり、いなくなった日は、半日ほど鳴いていました。
信州の住まいから、単身越後にも篭に揺られて一緒に住み着きました姫も寄る年波には勝てずに階段から降りるのが苦手になっています。
寒いいま時期は炬燵を占領して寝入っていて、誰もいない昼間は炬燵の中に湯たんぽが入れられ極楽を味わっています。
そんな姫も、日ごとに鳴き声が大きくなり、しつこくなって来ています。
少しでも甘える日々が短いことが分かるのでしょうか・・・
マッサージする時間が、少しずつ延びてきているんです。

会社から戻ると、真っ先に姫の寝息を確認します。
体が呼吸で揺れていると安心しますね。
まだ、つぶ子の域まで5年ほどありますから。うろたえないようにしないと・・・。

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