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120%の力をだしつくせ!

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「120%の力をだしつくせ!」

ある小学校の運動場に出入りする壁に書かれているスローガンです。
叱咤激励と云うより、部活で仁王立ちになりながら唾の噴霧を部屋中に飛沫させながら檄を飛ばすスローガンでしょうか。
口角泡を飛ばすのはもちろん先輩か、血の気の多い若き先生か。
120%とはどの程度の力なのでしょう
それに「・・・だしつくせ」とは。「・・・発揮せよ」ではいけないのか
出来ない事を理解したうえで無理難題を押し付けているようにも感じますがね。

血と汗でのた打ち回って、成し遂げた喜びが120%の達成感なのでしょうか。
小学生って、ここまでしごかれているのですね。
一時、もてはやされたスポーツ根性物語を彷彿させます。
しごきがトラウマになってスポーツ嫌いにならなければ良いのですが。それでなくても日本のスポーツに関する土壌は、弱いことを分かっていながら、おだてるだけおだてて、周りに期待させます。
しかし、おだてられても期待に添えないのが分かるのは本人だけのようです。
本人は辛いでしょうね。

東京オリンピックでオリンピックの最終日は、日の丸を背負った自衛隊の円谷選手です。メディアは期待するだけ期待して、金メダルが取れないとみるや一気にトーンが下がり、そっぽを向いてしまいました。世間の冷たさが身に沁みて、余りの落差に押し潰され自ら命を絶ってしまいました。

気が弱いためにスポーツは観戦を専門としている私は痛みの伴う制裁は逃げることだけを考えますが、知らず知らずのうちにしごきの世界へと導かれ泥沼に入ってしまったことがあります。

始まりは・・・。
夜の点呼のあとに起こりました。
学業を優先させることを目的に別名座敷牢とも呼ばれる寄宿舎に押し込められたのは、寺子屋に入った15歳の春です。
10畳二間の四号室に部屋割りされた。先輩を入れて総勢6名の小さな仲間です。
自己紹介したりの和気藹々で過ごしたのは、入って三日間でした。
四日目には、点呼のベルが鳴らされ、遠くから先輩の怒声が聞こえます。

「二年・三年幹部室に集合!」と。
四号室の先輩も支度して出て行きました。なにやら不吉な予感です。
数分の後に、静まり返った中から大声で「一号室から1人ずつ七号室に来るように」と命令が下されたのです。
その声を聞いた瞬間から、とつぜん足の震えが始まり心臓がパクパク大きく鼓動し始めたのです。今にも死にそうで死にそうで・・・。
逃げたくなった瞬間です。 
そのうちに、殴られているような音まで聞こえてきます。
絶体絶命で命の保証がされないようです。

やはり時間は止まってくれませんでした。
順番どおり、お迎えの時間がやって来ました。
足の震えは、よりいっそう激しく大きくなっていきます。
傍から見ても、ズボンの裾が大きく揺れているのが分かります。もう泣きたい心境です。

部屋に入ると、居並ぶ先輩の顔が鬼瓦に見えます。
すぐに、寄宿舎の規則と挨拶の有無が質問されました。薩摩弁が不自由な為に、すこしやさしく質問されたのは助かった。
これで、退散かと思った瞬間に右頬に鉄拳が飛んできました。
目にも留まらない速さです。クラクラと目から火花が散りました。
気合の為の一発だったと云うことでしたが、鉄拳がトラウマになった瞬間です。

学期末ごとのテストで席次がひとつでも下がれば鉄拳が待っていることを約束させられたのです。もう、大変なところに来てしまったようです。
鼻血こそ出しませんでしたが、顔が大きく腫れ悔しくてその晩は寝れなかった。

幾度となく受けた鉄拳の嵐、まさに地獄の1年間だったが、2年になるといくぶんか天国が待っていた。鉄拳を振るう先輩が進路問題でそれどころではなくなったのだ。
殴られるのが嫌で嫌で必死になって徹夜してまで頑張ったテスト前夜。
2年になると、鉄拳を受けた熱いほとばしりも咽喉元すぎて忘れてしまったようです
成績はみるみる落ちていきました。
目指せ○○大学のスローガンも色褪せて破けてしまいました。

平和が良いですね
鉄拳と聞くだけで足の震えが脳裏をかすめる。

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コメント

すごいスローガンですね。スポーツ根性論ってもう消えたと思ってました。
成績が少しでも落ちると暴力とは、恐怖政治となんら変わらない気がして、悲しくなります。
私も特に中学の時の上下関係が嫌いでした。1、2年早く産まれただけで偉いツラされる覚えはありません。
ただ、そこで学んだのは、自分が2年になっても先輩ヅラは絶対しないということ。反面教師として活用させてもらいました。

科学的にも120%出しながら生きることは、無理だそうで。50%を長く続けるだけで十分だそうですよ。
それにしても、このスローガンを考えるセンセは頭悪そうーー!

投稿: ダックス | 2009年6月29日 (月) 04時59分

cancer
ダックスさん こんばんは(o・ω・)ノ))

> スポーツ根性論ってもう消えたと思ってました。
競技選手を育てようとしているのか、挑戦する気持を植えつけようと
しているのでしょうか
型に嵌めようとしているのでしょう
イチローがプロに入った時に、型に嵌めようとしたコーチと
自由に長所を伸ばそうとした仰木監督との先見の差ですね

> 恐怖政治となんら変わらない気がして、悲しくなります。
時代ですね。
それに落ちこぼれの私を見るとしごきたくなったのでしょう

良く、苦労は買ってでもやれと云います
しかし、先輩である程度の地位にいる方ですが、その方の
持論が「苦労しないですむのであれば、苦労はしない方が良い」と。
賛成に1票をあげました。

> 科学的にも120%出しながら生きることは、無理だそうで。
そうですよね。
書いた本人に120%を示してもらいましょう凸(`、´X)

投稿: 月の砂漠 | 2009年6月29日 (月) 19時03分

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