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おかえりなさいまし

アジサイの葉っぱにチョコンと・・・
Kaeru

おかえりなさい。
待ち構えたように三つ指ついてご挨拶をする愛しきあまがえるがそこにいます。

青々とした背中を自慢して、あ~忙しい忙しいと足早に葉っぱから葉っぱへと飛んでいきます。小さくて可愛いあまがえるを両の掌を膨らませるように抱えると、まさに観音さま。

手で囲ふ 観音さまの 雨蛙     小林共代 

雨蛙とも青蛙とも云われます。
緑色しているのに青蛙なんて変ですね。
変と云えば、信号も「赤」「青」「黄色」と交通標識を覚えますが
色盲でない限り交通信号の「青」は緑色をしていますが・・・
どうして、緑色なのに青色と云うのでしょうか

昔むかし小耳に挟んだ話によると、はじめて交通信号がお目見えした明治時代には
緑色としての色彩概念がなかった聞きました。それで、いつまで経っても緑の信号は青の信号なんですね。
子どもたちに嘘の色を教えているようにも思えるのですが。
それはさておき

小説の神様志賀直哉の短編小説に「雨蛙」があります。
こんな話です。

文学にうつつを抜かしていた男が、迎雲館で行われた知己である作家の講演会に急用ができて行けなくなり、素養のない妻に少しでも学問を身に付かせようと妻を行かせたことで妻は成り行きで作家と不貞をはたらく。
翌日、妻と一緒の帰り道。妻の仕草に変化が見られ生き生きとした表情になっているのを見て、男は昨夜妻の身に何かがあったと確信して驚きを隠すことが出来ない。

男は妻でありながら妻を女性として扱っていなかった心の葛藤にさいなまれる。
そんな時に男は何気なしにみた電柱のくぼみに雨蛙が二匹うずくまっているのを見つける。その様子をみて男は『雨蛙はその灯りに集まる虫を捕る為、こんな所につつましやかな世帯を張っているのだ、これはきっと夫婦ものだろう、そう思った。』と述懐する。
夫婦は愛しさの中に生活の糧があると思うようになる。
不貞を働いたであろう妻を許す、そして、よりいっそうに愛しさが募り欲情してくる。

ずいぶん前の話ですが
志賀直哉「雨蛙」はまったく知らなかったのですが、太宰治が志賀直哉に喧嘩を吹っかけた(平幕が横綱に挑むようなものですが・・・)『如是我聞』の中に雨蛙を批判する箇所があり読んでみようと思った。批判することは、それだけ評価も高いと思ったんです。

志賀直哉 VS 太宰治の喧嘩と云っても私の思いは、どっちが買っても負けても気にもならない。・・・が三島由紀夫と松本清張の喧嘩でなくて良かった。

「青蛙 おのれもペンキ ぬりたてか」   芥川龍之介
好きな一句です。

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コメント

かえるです!

か かわいすぎます!
木々の妖精ってかんじですね。

昔は 緑の黒髪とか いいましたよね。
緑は 日本人にとって はかりしれない 親しみがあるのでしょうね。よくわかりませんが。。

投稿: kaeru | 2009年7月17日 (金) 20時56分

cancer
かえるさん こんにちは(o・ω・)ノ))

雨蛙って可愛いですね
たしかに、妖精のようにも感じられます。
願い事をききとどけてくれる神様なのかも・・・

> 緑の黒髪とか いいましたよね。
ご寮歌が流行っていたころの「惜別の唄」にも緑の黒髪って
でてきますね。
美しいものへの表現なのかも知れないですね。

君が さやけき 目の色も
君 くれないの唇も
君が 緑の黒髪も
また いつか見ん この別れ

惜別の唄って中央大学の学生歌だと知らなかったですね

投稿: 月の砂漠 | 2009年7月18日 (土) 13時12分

とても可愛らしい写真ですね!

志賀直哉の「雨蛙」、なかなかのストーリーですね。
結婚すると相手を異性と思う気持ちが薄れてくる。これは男女関係なく発生しうる事なんでしょうね。
私はやっぱりいつまでも女でいたいなー。
一緒になった相方に女性扱いされなくなるのは、なんとも悲しい気がします。
とはいえ、不貞って言葉、時代を感じます。

投稿: ダックス | 2009年7月20日 (月) 11時53分

cancer
ダックスさん こんにちは(=゚ω゚)ノ o(_ _)oペコッ

> 志賀直哉の「雨蛙」、なかなかのストーリーですね。
「剃刀」も好きでしたが、「雨蛙」も好きになりましたね。
おこがましいですが、読者に深い気持にさせてくれますね。

> これは男女関係なく発生しうる事なんでしょうね。
尊敬の度合いがドンドンと増えていくと良いのでしょうが・・・
結婚されても、夜の酒場を恋人時代を思ってお二人で歩かれると良いのかも

> 不貞って言葉、時代を感じます。
あははは・・・ですか。
不義より不貞が良いかなと思ったのですが、不貞だと「待合」が
出てきそうな話になりそうですね;:゙;`(゚∀゚)`;:゙

投稿: 月の砂漠 | 2009年7月20日 (月) 17時53分

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