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やさしい音色と共に

何気なしに付けたラジオから「きいちゃん」の事を話す女性の声に耳を傾けた。

きいちゃんは高校生。家から4時間もかかる養護施設に預けられ訓練を受けています。
お姉さんの結婚式を楽しみにしていた、きいちゃんは先生に涙に濡れた顔をあげて訴えました。
「お母さんが私に、結婚式に出ないで欲しいと云うの。お母さんは私のことが恥ずかしいのよ。生まれてこなければ良かったのに・・・」
きいちゃんは、小さい時の高熱がもとで手や足が思うように動かない障害がでてしまったのです。

お母さんは、結婚式でお姉さんに肩身の狭い思いをさせてはいけないとの配慮があったのかも知れないです。
何の手助けも出来ないいる私は、きいちゃんに「結婚式のプレゼントを作ろうよ」と云って、手足が自由に動かないきいちゃんは浴衣作りに挑戦していきます。満足に食事を取ることもできない不自由な手で一所懸命に針を操り、時には指を血で真っ赤に染めても、なお頑張って作ることが出来たのです。
結婚式に出られないけど・・・喜んでくれるかな。
お姉さんから連絡があって、結婚式に出席してほしいと云って来ました。みんな白い目で見られないかなと不安がよぎるが喜んで出席します。

お姉さんは、お色直しできいちゃんが作った浴衣を着て出てきます。そしてお姉さんは浴衣を縫ってくれた妹をみんなに紹介するんです。
「妹はわたしの誇りです」と。

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お話をされた養護学校にお勤めの山元加津子さんの話に感動した私は検索した。
たくさんある著書の中から「ゆうきくんの海」を購入した。

読み始めるとすぐに「やさしい音色」が書かれています。

隆君は、お姉さんが習っていたピアノが大好きで、ピアノの音を聴くと、どんなに激しく泣いていてもピタッと泣くのをやめた。いつもピアノの側に行って、3歳のころはには、もう音階を弾いたりして天才ぶりを発揮していきます。
未来のピアニストが誕生するんだと、誰もが思っていたのです。

しかし、隆君は生まれつきの難病を抱えていたのです。
少しずつ筋肉が衰えていく病気なのです。大好きなピアノの鍵盤に手を持ち上げるのも、よいこらしょと云った感じです。
指の自由が奪われ、鍵盤を押す力も失われていく それでも、あらん限りの力を振り絞りピアノに向かう隆君の音色はやさしくて、淋しさや嬉しさを、心深く表現しているようです。

ご両親は、
「隆には、ピアノを弾いてもらいたくないと思っているんです。毎日毎日筋肉が衰えて、ピアノが弾けなくなっていく。聴いていてもそれは良く分かります。弾かないともっと弾けなくなる・・・あの子はそれを恐れて練習しているのかも知れない。
もう、ピアノの音は聴きたくないです。あの子の病気はご存知のように、筋肉が弱って、そのうちに起きられなくなり、いつか息することも出来なくなって死んでしまうのです。」

それでも隆君は、やっぱり毎日、微笑みながらピアノを弾いていきます。

隆君とのお別れは突然おとずれます。
その前日に、山元加津子先生は隆君とお話をしています。

『今から、隆のコンサートをします。観客は一人。でも心をこめて弾きます。
今日の僕の演奏をずっと覚えておいてね』

翌日に、隆君は急性肺炎にかかって帰らぬ人となりました。死を予期したかのようにロウソクの炎は、やさしい音色と共に消えていったのです。


親しくしている後輩の長女は高校生になり養護施設に入っている
ひとみちゃんは、先天性の水頭症で脳脊髄液を潤滑にするために、脳に穴を開けて蛇腹が埋め込まれている。神経が冒され排泄行為が難しく介護が必要な難病です。

持って生まれた障害を苦にすることなく明るく笑顔を絶やさないでいる。
連休があると、自宅に戻ってくるのでたまに会うことがあります。ねぇトランプやろう! 料理を作るね、食べていく?と聞かれることもあります。
日焼けして、元気な顔を見ると嬉しくなってホッとします。
将来のことを考えると、両親だって、ひとつずつ年をとります。ひとり娘である、ひとみちゃんの事を考えると辛いものがありますが、何とか良い方向に乗り切って欲しいと願わずにはいられない。

授かった赤ちゃんが障害を受ける原因はいろいろとあるのでしょうが・・・
添加物とか化学肥料を用いた食物連鎖が根底にあるのかも知れないですね。

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