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余命半年・・・

食欲がなく、暗い場所にうずくまり横たわっている時間が多くなった。
時おり、寝返りをうつためにゆっくりと体を起こし、時間をかけて寝る方向を変えて横たわる。
まるで死期を察したかのように・・・。

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20歳になった姫は人間の年で云えば、ゆうに100歳を越える。
柔らかい毛に覆われているので見た目では分からないが、骨が浮き出て背骨がゴツゴツとでている。まるでトントントンと骨の階段が続いているようである。

好きな中落ちのマグロを用意しても、匂いを嗅ぐだけで素通りしてしまい、いまにも倒れそうなヨタヨタ歩く。かろうじて痩せ衰えた体を四肢が支えている。これでは・・・
覚悟を決めないといけないようです。
この地には、親鸞が説法を繰り返し国の重要文化財にも指定されている浄興寺がペットの葬儀も行っている。亡くなった時の手順をしっかりと頭に叩き込み、肝心の費用もチェックする。
友人のニャンコが亡くなったときに市の焼き場に持って行った話を聞いたことがある。
市の焼き場は、持ち込まれるペットの数体がまとめて焼かれた。どの骨がわが家のニャンコなのか分からずにまとめてゴミとして処理されたようだ。
費用は掛からないがこれはいやだな~。

紋の入った愛用の白いT-シャツを用意した。
ニャンコようの白装束です。

狭い部屋の中で排泄する場所が点在する。
その場所には、ペットシートが敷かれ、その上に新聞紙が広げられている。周りには、トイレで流せるちり紙が積まれて、すぐに対処できるようになっているのですが、新聞紙の上が汚れない・・・。
排泄するほどの栄養のカスは残っていないようです。

以前、掛かっていた動物病院が、これがまた下手っぴでヤブ医者だった。痙攣が止まらなかったので、なにかの病気かと心配になり、連れていった。
診察の結果は・・・
腎不全に掛かっていて余命半年と云われた
その際、腎臓サポートのドライキャットフードを山ほど買わされた。

注射を打つこともなく、ましてや薬を飲むこともなく・・・半年は過ぎた。
医者って凄いな~。好き勝手に命日を決めている。

そんなこともあって病院に行くのは極力避けていたが、チョット離れた住宅地に瀟洒な動物病院が開業したのを通りすがりにみつけた。

早速、連れていってみよう。
車に乗るのは嫌いじゃないようで、外の景色を追いかけている。
三度ほど旅行に行ったこともあるのだ。水戸や花巻に行った時もダンボールの中に入って車酔いもせずに爆睡していた。

初診受付で20歳と云ったら、待合にいたペットの飼い主3~4人がビックリして近寄ってきた。
すごい~20歳なんだ・・・
年寄りには見えないね~などとお世辞を云われた。

診察がはじまった。
体重は1.8キロ。もう八百屋の店先でドンと置かれているカボチャより軽い。
背中を掴み持ち上げて・・・唸っている先生は「脱水症状ですね!」
エッ!驚いた。
食欲こそないが、水はたらふく飲んでいる。起き上がるたびにヨタヨタしながら向かう先は水の入った洗面器に一直線に向かう。・・・ので、脱水症状なんて、万が一にもあり得ないと思っていた。
しかし、どうも脱水症状はあると断言する先生殿。

血液検査を行う。
余命半年と宣告された腎不全の症状は・・・と、云うと血液検査を見る限りでは腎臓は
取り立てて、何かをしなければいけないと云うほどのことはないと。至って健康なんだな。

痩せていて、どこに注射を打って良いのか分からず3度ほど位置を間違えて
姫は鳴き叫んだ。
「おい!おい!・・・どこに注射を打っているんだ 痛いよ!」

点滴は大人しく栄養剤を楽しんでいた。

点滴の効果は抜群で、1日5食も食べるようになった。
20歳を越えてからの好物に半熟たまごがある。黄身を一気に食べる。
健康のバロメータと云うべきか・・・。

まだまだ元気でいて欲しいし。
浄興寺は、うんと先の話である。

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コメント

姫ちゃんの食欲がでてきて少し安心ですね。
仁左衛門さんの愛情が伝わったのでしょう。
人間の夫婦でも20年間という時間は長いです、生あるものはいつか別れなければならないけど、1日でも一緒の時を過ごせますよ~にsign03

投稿: おごう | 2011年7月18日 (月) 20時09分

cancer
おごう さん こんばんは。

水を飲んでいるのに・・・脱水症状とはビックリでした
でも、それで元気を取り戻してくれて嬉しいです。
元気は、元気で良いのですが・・・我慢ができなくなり、
通り道が排泄場所になったのは辛いです。

20年の節目を過ごしてきたので
覚悟はしています。まぁ1日でも長く~

投稿: いもがらぼくと | 2011年7月19日 (火) 19時09分

食欲が出て良かったです。 いつかは・・・と思っても少しでも長く一緒にいて欲しいですものね。
自分の葬式の用意を横目で見て 姫はフンッと思っていたかも知れませんよ。^m^

結局 その医者はまともってことなんでしょうか。

投稿: ナディーヌ | 2011年7月19日 (火) 23時54分

cancer
ナディーヌさん こんばんは。

猫語が分かれば、どこが痛いの、どこが痒いの
と云ってくれるのにね
出来れば、太る注射でもあると良いのですが・・・
触って、骨と皮は可哀想です。

人間に限らず、動物の医者にも薮はいらっしゃるようで

投稿: いもがらぼくと | 2011年7月20日 (水) 20時07分

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