牛丼

お腹が空いて倒れそうだった・・・

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その日の私はとてもお腹が空いていて倒れそうだった。
財布を握り締め、明るい店内の戸を開けるとすぐに、入り口のカウンターに席を取り、
メニューを見る間もなく「豚丼」を注文した。
会社のすぐ側にあるこの店は滅多に顔を出すこともない吉野家さん。

料理の使い回しが大きな問題になり物議を醸しだしている様子を横目で見ながらある事を思い出していた。
会社の研修で1ヶ月間のリゾートホテルの接客を体験したことがある。
高原にあるホテルだったので山菜がメインの宴会料理となり、連日、農協とか、婦人会とかの団体がお見えになっていた。
宴会が終わった後の、後片付けも研修のひとつで、次の宴会が始まるので30分ですべての後片付けを終了させないと行けなかった。その為に、大きなバケツを左手に持ち、右手で料理の残飯をバケツの中に投げ込んでいく。
ただ、ひとつだけ後片付けの注意点をしつこく言われた。
それは、茶碗蒸しの手付かずは、テーブルの上に置くように云われた。
手付かずの茶碗蒸しを、素早く集めてテーブルに置くと、馴れた手付きで仲居さんが底の深いアルマイトの箱に茶碗蒸しを入れて厨房に下ろし、蒸し器で再生されたようだ。

一度、手付かずの冷えた茶碗蒸しを食べた事があったが、不味くて喰えなかった。
せめて、同じ不味くても温かい茶碗蒸しが食べたいと思ったものです。
今では、その時の名残でしょうか、旅行に行き、どこのホテル・旅館に行っても、
出される料理の最初に茶碗蒸しを食べる習慣が出来てしまった。
まったく、礼儀知らずの食べ方になってしまったようです。

いつもは、注文するとすぐに「お待ちどうさま!」と云って、出てくるはずの豚丼がいくら待っても出てこないんです。
後から入ってきた人の牛丼は素早く出てきて、食べ始めています。
お腹が空いて倒れそうなのに・・・
「あぁ~何て、運のない日なんだろう」
「素早く牛丼を頼んでいれば、すでに空腹から開放されていたのに・・・」
「どうして、豚丼は遅いんだろうか 豚バラを買いに行っているのであろうか」

遅くなってすみません!!!
ようやく目の前に豚丼が置かれましたが、チョット待てよ!
やけにご飯が多くて豚肉が添え物のように少なくチョコンと乗っていて、白いご飯が
大盛だ 豚肉は漬物か?と・・・。
箸に手が伸びて・・・食べようとすると ドンブリが熱くて熱くて手で持てないんです。
また、ご飯を食べようとすると舌が火傷しそうな熱さです。
なにやら、電子レンジでチンしたご飯であることが分かりました
それでも、お腹が空いているので、ご飯を掻き込みます。
「あぁ~生き長らえた!」そんな感じです。

またまた、チョット待てよ!
ご飯の中から玉ねぎやら豚肉の肉片が出てくるじゃない
どう云う事だろう・・・
豚丼の注文を受けたが、キャンセルされたのか、それともお盆の上でひっくり返したのか、手付かずの豚丼を使い回したな、と思った次第です。
ご飯の中から玉ねぎが出てくるのはビックリしますよ
空腹も収まったので、ご飯の中からニョッキと出てくる良い場面を残して
出てきたのです。
「分かってくれたかな・・・店員さんは・・・」

数日後・・・。
牛丼が話題になっている2CHを覗いて読んでいたら、沸々と思い出してしまった。
早速、吉野家本社に「質問・疑問なんでもコーナー」から、本名と正しい住所で、
事の顛末を書いて送信した。
小一時間ほどで返信が来た。この点は評価できる返信時間だった。
内容はと云うと、牛丼のように頻繁に注文の入るものは、煮込んだ状態で出せるが注文が少ないのは作り置きした具材を電子レンジでチンして出すことになっていると、しかし、ご飯をチンすることはマニュアルでは断じてないらしい。
程なくして、地元店舗の店長から電話を戴いた。
日時と座った場所を教えて欲しいと云ってきた。
その時間帯のビデオを確認したいとのことだった。
私はクレームを付けるつもりは全くない事を明言して、今後の注意事項として
気をつけて欲しいと伝えた。
それにしても、ご飯は熱くて熱くて猫舌の私は死ぬ思いで食べた。

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